園長挨拶
園長 大熊 智惠
私がいつも大事にしていることは、子ども達に添え木のように寄り添い、伸びていこうとする姿をそっと見守ることです。
もともと子ども達は計り知れない力を持っており、それを引き出し伸ばしてあげるには、子ども達の自ら成長しようとする力を信じ、必要な時に手を差し伸べることが大切です。それが子ども達の健全な成長を育む最良の方法だと思います。
子ども達にとって生まれて初めての集団生活を経験する幼稚園では、さまざまなことを体験できるように心がけています。
子どもは体験を積み重ねるなかで、フルに五感を使い多くのことを吸収し自分のものとします。喜びも悲しみもどんなことも自らが体験して初めて分かることなのです。
このような経験のひとつひとつが子どもの成長に繋がり、大きな喜びとなっています。
本園では鼓笛を50年来続けています。これは鼓笛を通してチームワークの大切さを職員と子どもが一緒に学ぶことができます。園児は年中になると鼓笛の練習をはじめ、年長の運動会で発表しますが、わずか一年でこんなにも立派に成長するものかと驚かされます。運動会後に、年中さんが年長さんの鼓笛の姿を見て「年長さんに憧れた」という声を聞き、とても嬉しく感じました。「鼓笛頑張った!やればできるんだと自分で自分に感動して泣いてしまった」また「運動会はいい思い出になった」などを聞き、子ども達を誇らしく思いました。
私が園長になってすべての子どもたちにしてあげたいと思うことは環境づくりと園児一人ひとりと会話ができる機会をつくることです。
自分自身の言葉で直接伝えたい思いから少人数でパーティーをひらきました。
ティーパーティーはコーディネーターのもと本格的なパーティーを行っています。
ティーマナーを学びながら、子ども達が作法や所作を身につけながらティーをいただく姿は、小さな紳士淑女のようで微笑ましい限りです。
卒園してからも多くの卒園児から手紙を頂いたり、来園して思い出話をするなかで、幼稚園での経験がその子にとって有意義で喜ばしいものだったことを知り、私たち職員も望外の喜びを味わっています。